ボルドー2020年詳報

BORDEAUX 2020ヴィンテージ
について

2020ヴィンテージの要点
(現地駐在員より)

2020年は、18年、19年に続き「3年連続となる偉大な年」と高く評価されています。それはシャトーを訪問しテイスティングを重ねる中でも、実際に感じることができました。
特に右岸の出来が素晴らしく、ポムロールとサン・テミリオンでは、充実した果実味とフレッシュな酸、そして質の良いタンニンが感じられるワインを多数見つけることができました。その傾向は、格付けに入っていないプチシャトーからも見受けられました。
メドックはよりクラシックなスタイルという印象でしたが、「凝縮した果実、フレッシュさ、上質なタンニン」という3要素は右岸同様、顕著にみられました。

すべての産地に共通する、2020年ボルドーの気候のポイントをまとめました。
①温和・多湿な冬と春による、早い生育サイクル
②50日以上続いた暑く乾燥した夏がもたらした強い水分ストレス
③8月の雨がブドウに潤いを与えた
④8月後半から再び乾燥し、収穫期の天候は非常に恵まれていた

生育サイクルが早かったことから、早熟なメルローについては収穫のタイミングが鍵となりましたが、多くのワイナリーがこれに成功し、フレッシュかつジューシーな味わいになっています。
またカベルネ・ソーヴィニヨンについては強い水分ストレスが奏功し、非常に凝縮した果実風味を得られています。
反面、白ワインにとっては辛口、貴腐問わず苦戦したヴィンテージとなり、高い品質を維持するために、厳しいセレクションを必要としたワイナリーも多く見られました。

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唯一無二な年
(ボルドー委員会VINS DE BORDEAUXより翻訳)

■2020年の特徴
  • *非常に穏やかな冬、問題の多い春(雹、霜、洪水)、理想的な穏やかで暖かい日和の後の酷暑の夏
  • *ブドウ成長サイクルの各段階で通常より15日ほど早かった
  • *全ての人の安全を確保するための健康対策にも拘わらず、収穫準備は比較的順調
  • *アルコール度、酸度、タンニンの非常に良いバランスの取れた高品質のヴィンテージ
  • *2019年より収穫減(-9%)

時々問題のある天候、ロックダウンによるブドウ園の春期作業の全面見直し、成長サイクルの全ての段階で先行、2020年のインディアンサマーは栽培者にとって試される課題。
間違いなく、この新しいヴィンテージはボルドーワインの歴史に刻まれるでしょう。
ボルドー地方の夏は理想的な気候でした。9月初め、昼は暑く、夜は冷涼でブドウの健全な成長に好ましく、収穫の最適な条件となりました。従って、収穫とワイン造りは順調に進みました。
2020年ヴィンテージは非常に偉大な品質を示しています。品質に関しては気候と、ほとんどのボルドーAOCで採択された収穫量縮小による複合効果によるものです。生産量は440万ヘクトリットルで2019年比-9%となり、10年平均比で-12%です。全てのブドウ園での控え目な収穫量は現在の取引状況下において落ち着いた見通しを暗示しています。

”極端な気象条件と注目すべき良くバランスの取れたワイン、
2020年ヴィンテージのパラドックス”

2020年は確かに早熟のヴィンテージと特徴付けられますが、その非常に素晴らしいバランスが際立っています。悪天候下ではワイン生産者は素晴らしい機敏な対応を発揮しました。
2020年ヴィンテージは風味濃厚な辛口白、奇跡的な甘口ワイン、ストラクチャーとバランスを持った赤ワインといくつかの偉大な成功を収めました。

カラーごとの特色
赤ワインの特色
赤ワイン

メルロの収穫は最も早い地域で9月中旬に始まり、一般的にはカベルネ・フランやカベルネ・ソーヴィニョンの区画より早く9月20日頃に始まりました。その収穫は10月の最初の週に終わりました。
最初のテイスティングでは若さはあるものの良好なバランスと熟成により向上する素晴らしい可能性を持った、非常に洗練されたヴィンテージを感じさせました。

辛口白ワインの特色
辛口白ワイン

早熟のソーヴィニヨン・グリとソーヴィニヨン・ブランは8月15日直前に最初の剪定ばさみによる刈り取りが始まりました。暑い夏にも拘わらず、ブドウは良好なレベルの酸度を保ちました。それらは甘く、風味濃厚です。グラーブとペサック・レオニャンのワインは強い日差しを受けたブドウはまろやかで白い花の素晴らしいアロマを持ったフルボディワインを生みました。
素晴らしい夏はブドウ樹の成長サイクルにおいて良好な成長を促し、我々に大きな満足感を与えました。このまれにみる特別なヴィンテージは長く私たちの記憶に残り、その上質のストラクチャーのおかげで、この先何十年も楽しむことが出来ます。

ロゼワインの特色
ロゼワイン

ロゼワイン向けの収穫は8月中旬後に始まり、ブドウのフレッシュさを保つためにとても朝早くに行われました。2020年は良いヴィンテージでそれらはとても驚くべきものとなりました。それはテロワールの不思議な力です。テロワールが十分な水貯蔵を築き、ブドウ樹がフレッシュさ、フルーティーさ、良好な酸度を持ったロゼワインを誕生させました。

甘口白ワインの特色
甘口白ワイン

ボトリティス・シネレア菌(貴腐菌)の感染は遅れて9月中旬でした(貴腐菌は湿度の高い条件で増殖し、甘口ワインを造るのに利用されます)。ブドウ園で選別手摘みが始まりましたが、すごく大変な集中的作業でした。今年の収穫は少なかったにも拘らず、短期間に大きな労働力の支援を必要としました。2020年は早熟のヴィンテージでワイン生産者が大変な努力を必要とされましたが、その収穫ブドウは上出来でした。日照りは収穫時に良好な成熟レベルを達成させると同時に収穫量にも影響を与えました。我々の甘口白ワインは熟したフルーツの香りと素晴らしいフレッシュさの美しいバランスを持っています。

地域ごとの特色
メドック地区
2020年はエレガントで調和の取れた望ましいヴィンテージです。美しい深い深紅色、レッド/ブラックベリーの香り、シルキーなタンニンを持ち、メドックが若いうちも楽しめ且つ年を重ねても楽しめる事を予感させます。2020年は芳醇なワインを愛する人にも複雑なアロマティックさを好む人にも好まれるヴィンテージです。
コート・ド・ボルドー
2020年ヴィンテージはパラドックスに満ちています。9月の高い気温により2020年は太陽のヴィンテージです。にもかかわらず、最初のテイスティングではすごく優雅で素晴らしいアロマティックポテンシャルを持った驚くべきヴィンテージである事が分かりました。
地域ごとの特色
アントル・ドゥ・メール
2020年は最上のセミヨン、ソーヴィニヨン・グリ、ミュスカデからフルーティーで白い花の香りの複雑さのタッチを持つ、素晴らしいフレッシュさ、シトラス香、口に広がる良好な余韻のある辛口白ワインが生まれました。
サンテミリオン、ポムロール、フロンサック地域
この2020年ヴィンテージの力強さと複雑なアロマティックさに即座に魅了されます。これらのワインは、うっとりさせるような魅力、バランス、力強さを併せ持ち、フレッシュさ、繊細さ、余韻の長さの信じられないほど素晴らしい印象を与えます。長期貯蔵される偉大なヴィンテージの特徴です。熟成には2-3ヶ月余分にかけ、ポテンシャルを高めるためには注意深い配慮が必要です。
ボルドーとボルドー・シュペリュール
リッチなフルーティー感と非常に良くバランスの取れた魅力的なヴィンテージです。2020年ヴィンテージは特にカベルネ・ソーヴィニオンやプティ・ベルドのような晩熟ブドウ品種においては、とても良い成熟度でした。プティ・ベルドは非常に独特の味わいで我々のブレンド用として大きく復活しています。カルメネールにも同様な事が言えます。それらは非常に洗練された複雑なアロマティックさ、スパイシー香、ブラックベリー風味を効果的にワインにもたらします。
ソーテルヌとバルザック
2020年ヴィンテージは卓越したソーテルヌ、バルザックワインを生産する為に必要に応じて、忍耐、献身、正確さが求められます。当初からの低い収穫量、テロワールと土地に起因する様々な条件、セラーと同様にブドウ園での厳しい選別などこの多大な努力を要するヴィンテージは若さのフレッシュさが称賛される少ない素晴らしい逸品の希少性を補う事が出来ました。
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2020年ヴィンテージの気象状況を振り返る

3月

非常に雨が多かったが日照時間は例年並み。

ブドウ園:
フランスはロックダウンに入りましたがブドウ園は休まず作業は継続されました。3月末に2度続いた霜害は特定の地区に大きく被害を与えましたがジロンド県全域での被害は限られました。2020年の特に穏やかな冬は開花を早めて通常よりもほぼ2週間早くなりました。
4月

特に穏やかでした(4月の最低気温は1920年以来最も高くなりました)。ほぼ平常に戻った4月16日までは降雨量は少なかった。

ブドウ園:
4月中旬にいくつかの嵐があり、そのうちの一つは雹を伴い大変激しく(4月17日)アントル・ドゥ・メール、フラン・コート・ド・ボルドー、サンテミリオン、ソーテルヌに被害を与えました。その被害は大きかったのですが特定の地域に限定されました。
5月

月を通して非常に日照りが良く、とても穏やかで月初めの13日間は降雨量が豊富でした。

ブドウ園:
時々の豪雨はいくつかの区画で近づく事が困難なほどの洪水を起こしました。今年はベト病が再び多く発生しました。開花は通常よりも2週間ほど早く5月20日頃に始まりました。しかしながら、その気象条件は開花を均一化し、早く均一な着果を促しました。
6月

頻繁でたくさんの雨により難しい月でした。

ブドウ園:
暑く乾燥しブドウ樹と房の良好な成長を促した期間の後、今月初めに降雨が始まりました。6月末から8月初めまでの乾燥した期間はブドウ園をきちんと整える事を可能にしました。
7月

夏は24日間の夏日(25℃以上)と12日間の真夏日(30℃)と共に始まりました。降雨量不足は最も印象的でした。

ブドウ園:
開花、ヴェライゾンも早くやって来て、7月中旬には最初の色付いたブドウの実が現れ、7月20日の週の間にはヴェライゾンが広く行き渡りました。
8月

平均気温は再び通常より上がりました。

ブドウ園:
8月初旬までに、時々の酷暑の中、最も若い区画を除いては水ストレスの目立った兆候無しに、全ての房は色付きを終えました。8月中旬の雨はいくつかの区画で見られた水ストレスを緩和するとともに他区画の収穫量を増やしました。最初の剪定ばさみによる刈り取りは8月15日直前にクレマン向けブドウと早熟のソーヴィニョン・グリとソーヴィニヨン・ブランで始まりました。その後、8月末までにロゼワイン生産用赤品種の収穫が始まりました。
9月

ほぼ9月末まで続く降雨前の、月初めの15日間の日照時間は非常に良好でした。

ブドウ園:
昼夜の大きな寒暖差の変動は、良好なフェノール成熟とアロマの成長を促しました。良く晴れた日照はブドウの十分な成熟とそれによるアントシアニンの良好な成長に有利に働きました。穏やかで暖かい天候はそれぞれの区画で最適な成熟に達するまで待つ事を可能にしました。収穫は早かったのですが、収穫準備は作業者へのコロナウィルスの健康対策に最大の警戒が必要とされながらも順調に行われました。収穫ブドウはアルコール、酸度、タンニンの良いバランスを持っています。ボルドー地域の早熟赤品種のメルロの収穫は9月5日頃始まり、9月14日の週までにカベルネの収穫も始まり、ほとんどのワイン生産者は9月30日までに収穫を終えました。

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ボルドー 2020年ヴィンテージ
(ROLLAND & ASSOCIESより翻訳)

ボルドーの2020年のヴィンテージは3年連続で非常に高品質です。この概要は、成長期の洞察、気象条件とブドウ発育の両方の見地から、そのような優れたブドウの背景にある重要な要因を探ります。醸造専門家と共に、風味に満ちてバランスの取れたブドウで、このヴィンテージを生産するための発酵、熟成、ブレンドにおいての最善の方法を探りました。
2018年、2019年そして今2020年とボルドーは3つの傑出したヴィンテージを生み出しました。これらの年の固有の特徴を超えて、この3品種は生産者と農園の専門知識技術を実践させ証明させました。

歴史的な降水量と穏やかな冬

→2019年11月1日から2020年3月31日の期間で700mm以上の降水量有り。1989-2019年平均では300mm以上。
→気温は常に複数年平均以上で2月前半では平均より3.1℃高い。 
→夜間マイナス気温は20年平均では21回ですが2020年ヴィンテージでは6回しかありませんでした。

冬のように歴史的穏やかな春

→平均気温は1989-2019年平均より全体的に高く、3月後半では+3.1℃、4月前半では+2.7℃でした。
→4~6月に同時期複数年平均より135mm多い降水量。時折、この降水量が右岸東部やアントル・ドゥ・メール地域に局地的雹嵐の被害を与えました。

■ブドウ状況 →夏期にブドウが耐える助けとなる土壌に有益な水の埋蔵量が満たされていました。
→穏やかな春のため3月中旬に早い発芽。最も暖かい土壌のいくらかのブドウは2月中旬に発芽の兆しが見られました。
→暖かく、乾燥した気候の5月中旬に早い開花。早く均一な開花は次のステージへの良い兆候。
→持続可能な有機栽培を行っている、うどん粉病の高いリスクのあるボルドーワイン生産者は彼らのブドウを保護する為に細心の注意を払いました。主要な保護作業である、果房の微気候改善のグリーンハーベストがブドウ園で実施されました。

冷涼で乾燥した夏、ブドウの成長に好条件

→降雨は6月中旬に終わり、7月はほぼ全体的に降雨不足。
→平均気温と最高気温は複数年平均以下。

■ブドウ状況 →冬と春の多い降水量、6月と7月の降雨不足と冷涼気候の結果、ブドウに水ストレスはありませんでした。
→成長は良好。ブドウサイズも増大。
→ヴェレゾン(色づき)は早く7月中旬に始まりましたが、最も早いテロワールではわずか7月25日頃にヴェレゾン半ばに達しました。
→ブドウは概して平均気温、最高気温共に複数年平均より暖かい状況で熟成しました。昼夜の寒暖差は極めて高く、2019, 2018, 2016, 2012, 2010, 2009年のような傑出したヴィンテージの典型的な要因です。
→ブドウ園は局地的な様々な激しさの夏嵐(30-120mm)を受け、7月に始まった水ストレスを軽減しました。 

収穫へ

■ブドウ状況 →水ストレスの延長にも拘らず、8月の降雨量はブドウサイズに影響しませんでした。しかしながら、8月中旬からの暖かく、乾燥し、風の強い状況は著しくブドウの重量と体積を減らしました。
→暖かい気温は果皮のフェノール化合物(タンニンやアントシアニン)の合成とカベルネのハーブアロマ(ピラジン)の分解に非常に好都合でした。ブドウは簡単に抽出可能なポリフェノールに富んでいます。
→寒暖差は白ワイン、赤ワイン共にアロマティックな表現を向上させます。
→暖かく乾燥した条件はブドウの糖分の蓄積を遅らせました。夏嵐により糖分はわずかに低下しました。酸度も影響を受け全体的に低くなりました。
→新鮮さを保つために砂利土壌で8月最終週にソーヴィニヨン・ブランの収穫が始まりました。次いでセミヨンと早生メルロの収穫が9月初めに始まりました。最初のカベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニヨンは9月中旬から10月初めに収穫されました。

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発酵と熟成初期段階~醸造専門家からの意見

Julien Viaud氏/左岸について

ボルドーの2020年のヴィンテージは3年連続で非常に高品質です。この概要は、成長期の洞察、気象条件とブドウ発育の両方の見地から、そのような優れたブドウの背景にある重要な要因を探ります。醸造専門家と共に、風味に満ちてバランスの取れたブドウで、このヴィンテージを生産するための発酵、熟成、ブレンドにおいての最善の方法を探りました。
2018年、2019年そして今2020年とボルドーは3つの傑出したヴィンテージを生み出しました。これらの年の固有の特徴を超えて、この3品種は生産者と農園の専門知識技術を実践させ証明させました。

Jean Phillippe Fort/ポムロールとサンテミリオンについて

私たちは早生のポムロールの丘とやや晩熟粘度質石灰土テロワールのサンテミリオン中心部と更に東のサン・テティエンヌ・ド・リスで傑出したワインを造りました。そのメルロとカベルネ・フランの深い紫色、ボディ、フルーティー、濃厚さは衝撃でした。技術的視点では発酵戦略は最終的にほとんど標準的で、穏やかな抽出、マセラシオンは2-3週間そして偉大なボルドーワインの基礎のバレル熟成に焦点を当てながらも様々な熟成方法でした。

Mikael Laizet/ぺサック・レオニャンとボルドー白ワインについて

メルロはペサック・レオニャンの砂利テロワールで最適なフェノール性とアロマティックな熟成を達成しました。これによりワイン造りは穏やかな抽出と3週間の26-28℃でのマセラシオンでシンプルでした。その結果メルロはフルーティー、フレッシュさ、素晴らしい粒状タンニンに富んだとてもクリーミィーなものとなりました。カベルネ・ソーヴィニヨンは最適なフェノール熟成に達するのに、より長い時間がかかった為に、より大変穏やかな抽出が必要でした。そして、28℃のより長いマセラシオンが必要でした。フルーティーさと飲み口の広がりと長い余韻のために、メルロに対しても同様の熟成指針が適用されました。
白ワインブドウはアロマティックなフレッシュネスと酸度を保つために非常に早く収穫されました。非常に強いアロマの高品質ジュースを得るために、ゆっくりプレスし不活性ガスの使用は不可欠です。ファイン・リーでの熟成により、ワインは全く新しい広がりを与えられました。その結果ワインは非常に明瞭なアロマ、素晴らしいストラクチャーで大変美味しい後味となりました。

Sophie Maltraverne/ボルドーと右岸地域について

2020年の気象条件は、より長いが穏やかなマセラシオンで順調なワイン造りを導きました。ピュイスガン、モンターニュ、フロンサックの傾斜地の麓と石灰岩質の丘でのメルロはフルーティーさに満ちました。私たちの主な目的は抽出をやり過ぎる事無しに理想的なバランスを見つける事でした。バレル熟成は口当たりと後味で滑らかなタンニンを持ったフルボディワインを創り出しました。アンフォラでの熟成は良好なテンションを持ちながらフルーティーなアロマを保ちました。

Michel Rolland /2020年ヴィンテージのブレンディング

3つの主要ブドウ品種であるメルロ、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨンは非常に素晴らしいです。それらは、ブレンドに最適で相乗効果は簡単に見つけられます。メルロはフレッシュさとシルキーな特徴を持ちます。
カベルネ・フランのいくつかは本当に驚くほどです。カベルネ・ソーヴィニヨンはハーブの香りやえぐさの無い、非常に素晴らしいストラクチャーを持ちます。その全てが真の喜びです。収穫量は大きな異常気象の無かった近年では最低でした。昔から平均収穫量は品質を左右する要因です。今さらですが、この3品種の品質は歴史的です。

All change in Bordeaux
ジャンシス・ロビンソン氏による2020プリムールの考察
May 8th, 2021
掲載元:https://www.jancisrobinson.com/articles/all-change-bordeaux

2020年は2019年より生産量は減り、また2021年の霜害により、シャトーによっては多少価格に影響。クオリティの面では素晴らしいワインもあるものの、2019年に比べるとばらつきあり。アメリカでのEUワインに対する関税一時停止や、ユーロに対して強いポンドは好影響をもたらすか。 投資対象としてはブルゴーニュ、バローロ、シャンパン、カリフォルニアワインもあり、ボルドーは以前のような中心的地位を失いつつある。
だた、今日のボルドーでは葡萄畑やセラーで興味深いことが起こっている。リッチさや凝縮感より、ワインはフレッシュさを増し葡萄畑の特徴がよりよく表現されるようになっている。暑く乾燥した夏は続くものの、高いアルコールのワインはもはや求められていない。例えばラフィット2020は12.8%のアルコール度数。今日、葡萄畑の個々の区画の特徴をより深く理解し対応する “precision viticulture” が注目されている。品質に敏感な生産者やその余裕のある生産者は、各区画に合わせて発酵槽の容量を設計し、最適な熟度でその区画だけ収穫。ワインにフレッシュさを求め、以前に比べ最大1か月も早く収穫しているシャトーもあるようだ。

Bordeaux 2020 – towards a new classicism
コリン・ヘイ氏による2020プリムールの考察
May 24th, 2021
掲載元:https://www.thedrinksbusiness.com/2021/05/bordeaux-2020-towards-a-new-classicism/

※メルロ、右岸のヴィンテージと言われるが、左岸も同じく良いヴィンテージ。
※テロワールによって増幅するヴィンテージ、そのため不均一性もある。
※サンジュリアンとポイヤックでは、ヴィンテージの特徴が有利に働き、またテロワールがより均一であるため、ワインのクオリティもおしなべて良い。
※サンテステフとマルゴーは、アペラシオンの特徴、個々のテロワールの特徴がワインに表れている。
※グラーヴ、ペサック・レオニャンは、本当に優れたテロワールの最高のワインだけが優れている。
※サンテミリオンには、テロワールがよく表現された、多様な素晴らしいワインが多い。
※ポムロールでは、プラトーのエリアは、エレガンスさとフィネス、そして並外れた深みと凝縮感を備え、とても美しく魅力的なワインに。プラトーから外れるとフレッシュさや輝きに欠ける。
※他、Castillon Côtes de Bordeaux、Lalande de Pomerol 、Moulis-en-Médoc、Haut-Médocにも注目に値するワインがある。
※全体としては、ボルドーの「NEW CLASSISM」への探求を示す、洗練されたとてもユニークなヴィンテージ。

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